東京ノーヴイ・レパートリーシアターの「白痴」を見て [ロシア文化]
11月12日(土)午後、私は初めて東京ノーヴイ・レパートリーシアターの公演を見に行きました。両国シアターXです。きっかけは先日このブログでもご報告した「一日ロシアカフェ"スバボーダ"」に来てくださった当ウオッカショップのお客様中澤佳子様(この日の演劇ではアグラーヤ役)にこの劇の公演をおしえていただいたことでした。私は正直のところそれまでこの劇団のことも公演のこともまったく知りませんでした。
今年はドストエフスキー生誕190年、まさにこの公演の初日11月11日は誕生日にあたります。このことを記念してしてドストエフスキーが「もっとも美しい人を描きたかった」と思いながら書いた長編小説「白痴」を舞台化したそうです。東京ノーヴイ・レパートリーシアターのご案内によりますと「今回、ロシア・サンクトペテルブルクの国立ボリショイ・ドラマ劇場より故トフストノーゴフ脚色の台本の上演権をいただきました。そして功労芸術家レオニード・アニシモフ氏の演出・・・・」とあります。つまりロシア演劇会の大御所達と日本の素晴らしいアーティストたちの結晶なのです。
内容については、私にとってはあまりに深淵でむずかしくてとても語ることはできません。ただ、この演劇を見たあとの感想は、主人公のムイシュキン公爵にすごく感動し、共鳴を覚えました。この役を演じた菅沢晃さんがとてもうまくムイシュキン公爵の性格を表しているのですっかり感心しました。見る前は常日頃演劇にくわしくないド素人の私のことですから、ドストエフスキーのことだもの、きっとむずかしくて複雑で途中退屈してしまうような劇かもしれないと心配していたのですが、3時間存分に楽しむことができました。
東京ノーヴイ・レパートリーシアターでは2012年の夏にもアントン・チェーホフの「ワーニャ伯父さん」または「桜の園」の公演を「白痴」と同じくレオニード・アニシモフ氏の演出で予定しているそうです。http://www.tokyo-novyi.com/
ロシアウオッカショップ店長 遠藤
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