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いまどきモスクワ外食事情-その4 ロシア料理 [ロシア文化]

20140430_193600_resized_KITEZH_kwas.jpg今回のモスクワ旅行の目的のひとつはあまり予約やアポイントで縛られずに自由に気の向くままに歩くこと。ある晩、といっても4月なのに日が長くて7時8時もまだ明るいのですが、そろそろ夕食に行こうかとホテルを出てぶらぶらペトロフカ通りを歩いていたら、とある建物の庭に向けて開いている門がありました。門の脇に小さいメニューが出ているので奥にレストランがあるとわかりました。恐る恐る入っていくと、隠れ家のように狭い入り口のレストランがありました。奥は静かで赴きのあるウッディなインテリア。まだ誰もお客がいないので奥のほうのテーブルに着きメニューを見せてもらうとほぼ純粋なロシア料理でした。ここには(めずらしく)日本食メニューはありません。

料理を選ぶ間に持ってきてもらったドリンクは、なつかしのロシアソフトドリンク「クワス」です。素焼きの茶色いマグカップ(写真)にたっぷり入って出てきました。ライ麦パンを発酵させコーラのような色をしたうす甘い飲み物です。ソ連時代に不衛生な街の自販機で初めてこれを飲んだときは「変な飲み物!」と思ったのですが、その後何度か飲んでいるうちに、ケフィアとともに私の「なつかしのソ連の味」となりました。最近ではロシアに行くと必ず探して飲みます。味もいいですがヘルシーです。

20140430_194358_resized_KITEZH_salad.jpg20140430_195522_resized_ukha.jpg20140430_195314_resized_KITEZH_piroshki.jpgそのあと、サラダ、スープはウハー(魚のスープ)、ピロシキをとりました。私たち日本の高齢者にはこれで充分で、メインの肉料理魚料理は残念ながらもう食べられません。でもここの料理はすべておいしく、とくにウハーにはいっている白身魚とじゃがいもは美味でした。コース料理にしなくてよかった!と思いつつ、しかしこのようなロシア料理を楽しむにはやはり何かひとつ足りません。20140430_195514_resized_KITEZH_samagon.jpg

そう、我がロシアウォッカを飲まなければ、片手落ちです。そこで、またドリンクメニューを見ながらウエイターと相談すると、「うちには農家の手作りサマゴンというのがあります」という。(サマゴンとは自家製ウォッカのこと)

「それ面白そう。」と注文すると「ライ麦サマゴンと小麦サマゴンがあります。」といいます。「じゃ、両方少しずつテイスティングしたいんだけど。」というと快く2本をならべて2つのグラスに注いでくれました。冷たくキンキンに冷えたサマゴンはどちらも原料由来の特有の香りと風味があっていかにも農家で密かに育まれたウォッカという感じでした。そもそも、サマゴンは違法な密造酒のことですが、この存在が底ぢからとなってロシアのウォッカが発展したともいえます。エカテリーナ二世なぞは、サマゴンを取り締まるどころか奨励したという話もききます。そして現代では「サマゴン」が合法的に産業化されたウォッカの商品名となって出てきた次第。このサマゴンは今回のモスクワ旅行で訪れたウォッカ歴史博物館にも展示してありましたし、前回来たときには、街の酒屋さんで別の「サマゴン」という銘柄のウォッカを買って帰りました。それは今私の事務所に展示してあります。でも「サマゴン」という名がついているとなにか、懐かしい手作りで素朴な良質なウォッカをイメージしますから不思議です。

 

20140430_202424_resized_KITEZH_dessert.jpgさて、サマゴンを飲み終えて、次はメインは飛ばしデザートのスィーツと紅茶をとりました。そのデザートがまた充実してボリュームもあり、すっかり満足していい気分で夕暮れの街を帰途につきました。

ということで、このレストランはお勧めです。

Ресторан КИТЕЖЪ (Restaurant KITEZHI): ul.Petrovka d23/10 TEL: 495-650-6685 12:00-24:00

ここのお店もそうですが、今回4年ぶりにモスクワを旅して感じたのは、レストランのサービスがよくなり、オーダー後ほとんど待たせることなくすみやかに出してくれることです。昔は食事は長い時間かかるものと覚悟しないとだめでしたが、今はそんなことはなくなりました。そして、食器やインテリア、料理の盛り付けも洗練されてきたと思います。

                ロシアウォッカショップ ヴォードチカ店長

 

 

 


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